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紅を食すコーナーのご紹介

入り口右手は“紅を食す”コーナーです。
 
化粧・食・染料として紅の活用法がある中、食用紅をご紹介しています。写真中央は弊社が使用している山形県産最上紅花(もがみべにばな)の写真です。鮮やかな黄色で、鋭い棘を持っているのが特長です。
 
こちらのコーナーでは“、日本文化・江戸文化・和のたしなみ”をテーマにした蔵書を取り揃えています。お茶とお菓子を楽しみながら、ゆっくりとお手にとってご覧ください。
 

 
こちらは、“紅を食す”コーナーで、無料にて試食していただいているべにばな茶とお菓子です。
 
紅花から抽出された紅は、食べ物の着色料としても使われてきました。食べ物に色をつけることは、赤色が魔除けの力を持つと信じられていたこともあって平安時代から宮中儀式などで用いられていたようです。紅は江戸時代になると、無味無臭で素材の風味を損なわないため、食用に使われていたことが当時の料理本などから窺えます。
 

 
紅は古くから炎症防止作用、血行促進、冷えを改善する効果があるとして薬代わりに活用され、漢方薬にも使用されてきました。最近の研究ではコレステロール値を下げ、余分な脂肪を燃焼し老化や病気の原因となる活性酸素を除去する作用があることも分かってきています。
 
こちらのお茶にも最上紅花(もがみべにばな)が使われており、透明感のある黄色と香ばしい風味が特長です。体に優しい紅のすばらしさを知っていただくと、よりおいしくいただけると思います。
 
今後、紅ミュージアムサロンでお求め易い価格で販売してゆく予定ですので、今しばらくお待ちください。
 

 
こちらは日本三銘菓の一つ、石川県金沢市“森八 長生殿(ちょうせいでん)小墨(こすみ)”です。
 
森八は380年間の歴史を持つ老舗の和菓子屋です。和菓子の色づけに伊勢半本店の紅を長きに渡って使っていただいていますので、紅ミュージアムでもご紹介しています。
 
さて、“長生殿”はどんなお菓子なのでしょう。原材料には紅花100%の食紅をはじめ、阿波徳島の和三盆糖と北陸のもち米という厳選された上質な素材が使われていて、口の中でサラリと消える食感と上品な甘みが特長です。
 
お菓子に彫られた文字をご覧下さい。この文字は遠州流茶道の創始者である小堀遠州卿による命名、直筆のてん字体の書で、中国“唐”の玄宗皇帝と楊貴妃が愛を語らった場所である長生殿の名前が由来となっています。遠州卿は当時の加賀藩主・前田利常と親交が深く、この落雁(らくがん)のお菓子を食して是非長生殿の名前を付けるよう親言したと言います。お砂糖も紅も貴重だった江戸時代、遠州卿もこの上品な甘さと口どけに感銘を受けられたことが窺えます。
 
是非一度紅ミュージアムにて紅の“味わい”をお楽しみください。
 
※現在はお菓子のご試食を行っておりません。
 
紅コンシェルジュT