[archive.php]

紅屋の風習 「寒中丑紅」

みなさま、紅屋の風習「寒中丑紅」をご存知ですか?
 
江戸時代の紅屋では、「寒中丑紅」という大売出しの日を設け、寒中(小寒~節分の約一ヶ月)の丑の日に紅を購入したお客様に、景品として牛の置物を差し上げていました。
寒の時期の紅は、不純物が少ない水で作られるため、唇や口中の荒れを防ぐ薬効がある良質な紅とされ、評判でした。
そこに目をつけた紅屋が、丑の日に大売出しを始めたのです。
 
なぜ、丑の日なのか? 牛と紅に関係はあるのか?
ということについては、紅ミュージアム通信vol.36をぜひご参照ください。
 
常設展示室には、弊社が「寒中丑紅」でお渡ししていた牛の置物が数点、展示してあります。
展示資料は、同じ大きさのものだけですが、かつては大・中・小の三種類あり、紅の購入金額によって、お渡しする品を区別していたようです。
江戸の人は、貰った牛の置物を、「撫で牛」のごとく撫でて健康を祈願したり、また、赤い座布団に載せて神棚に飾ることで、「その一年、着物に不自由しない」とも言われていました。
 
さて、このような紅屋の風習を、最後の紅屋である弊社は、現在も守り続けています。
正確な寒中の時期ではありませんが、毎年、12・1月に紅をご購入いただいたお客様に、牛の置物をプレゼントしています。
 

 
今年は、牛の置物をリニューアルしました!
収蔵品(奥)を再現する形で、金色・黒色の牛(手前)を、新たに制作しました。
こちらは、大正13年(1924)創業の瀬戸焼の老舗の窯元、有限会社 竹堂園様に制作していただきました。
期間中、小町紅一点のご購入につき黒色の牛をひとつ、総額15,000円以上ご購入の方には金色の牛をひとつお渡しします。
 

 
クリスマスや成人式のお祝いに、紅はいかがですか?
ちょっととぼけた顔をした、可愛らしい牛さんがもれなくついてきますよ!
 
※牛の置物のお渡しは、1月31日(日)まで。
 通販で紅をご購入のお客様にも、おつけいたします。