「紅花colors」でワークショップをさせていただいた次の日、7月18日(月・祝)は、早起きをして紅花摘みへ。
紅花は、標高の低い所から高い所へ順に咲いていきます。標高の低い畑はもう摘み終わっていたり、花の時期が過ぎているので、花が残っている標高が高めの畑に連れて行っていただきました。
小町紅に使われる「最上紅花」(山形県の最上川流域で育つ紅花)は、がくや葉に棘が多くあります。棘が手や身体にささると痛いため、朝露に濡れて棘が少しでも柔らかい時間を選んで花摘みをします。
根元が少し赤くなっている花は、摘み時です。
農家さんに比べると微々たる量ですが、精一杯、紅花摘みをさせていただきました。
摘み終わった紅花を、早速洗います。ザルの下からは、黄色の水がどんどん流れ出てきます。紅花には、赤色と黄色の色素が含まれますが、紅に必要なのは赤色色素だけ。黄色色素は水溶性なので、出来るだけ洗い流してしまいます。
こちらは、収穫から数日経った紅花。「花寝せ」といって、打ち水をしながら日陰で花を寝かせると、発酵が進み、色も黄色から赤色へと変化していきます。
ここから、いよいよ紅餅作り。昨年は体験できなかったので、今年お手伝いに行ったスタッフ2名は、紅餅作り初体験。
「花寝せ」をして粘りが出てきた紅花の花弁を、餅つきの要領で搗き、まずはお団子のように丸めます。
筵の上にずらりと並べると可愛らしい。
手の平を使ってぺたんと押して、お煎餅のような形に広げます。
このように押し広げるので、紅餅には筵の跡がついています。
日の当たるところに筵ごと移動し、乾かします。これが紅餅。
江戸時代も、この紅餅の状態で、最上紅花は全国の紅屋に運ばれました。
作業を終えた後、手の平を見ると、こんなに黄色!
紅花農家さんの比ではありませんが、紅餅作りを頑張った証です。古来、「温もりの薬」とも呼ばれる紅花なので、作業で水を使っても、
手はポカポカしているから不思議です。
花摘みから紅餅作りまで、大変な作業ですが、紅花がなくては、紅は作れません。微力ですが、私たちも作業のお手伝いをさせていただけて、良い経験になりました。白鷹町での経験を、紅ミュージアムでのご案内にも役立てていきたいと思います。
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