毎年あっという間に席が埋まってしまう「和のパーソナルカラー講座」。
草木染の正絹の布を使い、日本の伝統色の中からお似合いの色を選んでいただけるため、普段から着物をお召しになる方の参加が目立ちます。
中には3年がかりで申し込めた!と仰る方もいらっしゃいました。
皆様にはまずミュージアムのコミュニケーションルームで小町紅を点してから、診断に臨んでいただきました。
このようなことができるのも、紅がつける方によって発色が異なり、その方に一番似合う赤色を教えてくれるからです!
一般社団法人伝統色彩士協会 代表理事の吉田雪乃先生は、長年お住まいだった都心のマンションを引き払い、郊外で古民家住まいを始められたばかり。
お庭で染料植物の栽培をされたり、染色をされたり、着物と共にある和の暮らしをますます充実させていくご予定だとか。
紅も随所に取り入れて大切にされており、裏地に用いた紅染めの温もりや、ネイルがわりに紅筆に残った小町紅で爪を染めていることなどお話しくださいました。
いよいよお待ちかねの診断です。色とりどりの美しい布そのものにもわくわくしますが、ぱっぱっとそれぞれの方に合う色が迷いなく選ばれていく様は、傍から見ていても小気味よいほど。
他の方の診断を見ているのも飽きません。
素材によって発色が異なる半衿の白の選び方もアドバイスしてくださいます。
参加者の方たちからは「これから着物を着る時の参考にしたいと思います。参加された方それぞれの違いも面白かったです」、「自分に合う色が分かってよかった。特に着物は着る機会も少なく、洋服であれば経験的に分かってくるところがあるが、なかなか分かりにくい。価格も高いものなので失敗もしたくない。今回講座に参加して、今後の着物選びにとても参考になりました」といった感想が寄せられました。
元々お好きな色が似合うと言われると、どなたもとてもうれしそう。
色のタイプを源氏物語の登場人物に例えてくださるなど、豊富な経験と知識に裏付けされた診断はとても説得力があり、和気あいあいと楽しいひとときでした。
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