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12月6日「塗る、研ぐ―漆箸制作入門」②を開催しました

「塗る、研ぐ―漆箸制作入門」2日目は、前回厚塗りし過ぎた個所を竹串で刺す作業から。内側から乾ききっていない漆が出てこないか確認します。2週間温湿度管理をしてきた講座担当者もハラハラしながら見守りましたが、幸いつついても凹んだりぶよぶよする箇所は無く、中までしっかりと乾いているようです。
 
 
 
続いて、乾いた仕掛けの上に重ねる色漆を選びます。今回は豆乳は混ぜず、前回塗った漆のへこみを埋めるように筆で塗っていきます。このくらいの厚さでよいのだろうかと塗っては眺めながら作業を進めました。
 

 
螺鈿にチャレンジしたいとアワビの貝殻を持参された方もいらっしゃいました。岩田先生にアドバイスしていただきながら、その場で砕いた欠片をアクセントに埋め込みました。螺鈿に使われる厚貝や薄貝などのお話を聞くこともできました。
 
実は2日目の工程が一番シンプル。あとは乾くのを待つのみのため、再び作品展の会場へ。作家に自作を解説してもらうという、なんとも贅沢な時間を過ごしました。
 

 
今回出展されていた大型フラットパネルは岩田先生の代表的なシリーズ。漆芸を現代と親和性を持たせるにはどうしたらよいかと試行錯誤し、伝統技法を踏襲し、古典的な文様をモチーフとしながらも、平面に落とし込むことで、現代の生活の中で漆をもっと身近に感じてもらえるのではと生み出された表現なのだそうです。
 

 
実際に箸制作に取り組んでから改めて作品を見ると、気の遠くなるような制作過程が実感できるように。その大きさ、滑らかでつややかな仕上がり、グラフィカルで美しい文様に、皆さん改めて圧倒されていました。
 
(つづく)