コレクション
化粧道具(江戸)
紅猪口
江戸時代後期
化粧料として精製された紅を、塗り付ける容器。内面に紅が刷かれた碗や皿は「紅猪口」や「紅皿」という。紅猪口には、当初から紅専用として作られたものや食器等を転用したものなど様々ある。紅板・紅筆・白粉刷毛
江戸時代末期~明治初期
外出時に携行する小振りで軽量な化粧道具として紅板、懐中白粉といった懐中化粧道具がある。当資料は懐中化粧道具類のうち、紅板、紅筆、白粉刷毛の組物。白粉溶碗・白粉段重
江戸時代後期
白粉を溶くための道具。白粉は鉛や水銀、胡粉、白土、米粉などを原料にした。粉末状の白粉に少量の水を加えながら指でよくかき混ぜて溶いて使う。お歯黒道具一式
江戸時代後期~末期
歯を黒く染める化粧「お歯黒」をするための道具一式。お歯黒は濃ければ濃いほど好ましいとされ、黒が何色にも染まらないことから「貞節」を意味し、江戸時代は既婚女性の象徴とされた。蘭引
江戸時代後期
薬種、酒、化粧油、化粧水などを蒸留する蒸留器具。化粧水を製造する場合、最下段に水、中段にノイバラなどの抽出原料を入れて加熱し、発生した気体を最上段の冷水で冷やす三段構造になっている。化粧水「家傳 冨貴水」
江戸時代後期
磁器製の化粧水瓶。江戸時代後期まで化粧水瓶は内容物の見えない陶磁器製の角瓶が主流であった。本品は江戸尾張町(現 中央区銀座五・六丁目)にあった松田陸奥大掾の化粧水。このほかに文政年間よりお顔のくすり白粉「白牡丹」という評判のいい白粉も売っていた。